木工用ボンド もっこうようぼんど

Wood Glue

木工用ボンドは、酢酸ビニル樹脂を成分とする、水性系接着剤です。接着剤に含まれている水分が、木材に吸収もしくは蒸発することで固化します。用途は主に、木・紙・布です。プラスチックやゴムには用いません。水性で扱いやすいため、日曜大工や手芸、木製模型など幅広く使用されています。使用前は白色ですが、乾燥して固まると透明に近い状態になります。

使い方は通常、接着する片面に塗った後、貼り合わせ圧着します。固化するまで、テープで留めたり、重みのあるものを乗せたりしておくと良いでしょう。数時間から半日である程度固くなりますが、その接着物を動かしたり使ったりするには、24時間以上経過してからが良いでしょう。広面積の紙や布を接着する場合は、水で薄めて、刷毛(はけ)などで塗って使うこともできます。作業の途中、接着面からはみ出してしまったボンドは、ぬれた布で拭きとればきれいになります。接着剤が硬化後、種類によっては接着剤が硬くなるタイプもあります。接着後に加工や仕上げをする場合は、接着剤が硬くなっていますから、接着物を削りすぎたり、刃物をいためたりしないように注意が必要です。

製品の種類は、「木工用」と記載されているものの他に、固まるまでの時間が約半分の「速乾」や、容器の口が細口ノズルになっていて、細かい作業に使いやすいものがあります。大きさは、片手で握れるサイズ(50g)のものから、学校やグループ作業向き(5kg)のものまであります。使用中、あやまって皮膚に付いてしまった時はすぐに拭きとり、セッケンと水でよく洗います。取り扱い上の注意は商品パッケージに記載されているので、よく読んでから使用しましょう。木工用ボンドは、文具店やDIYショップ、ホームセンターなどで購入できます。

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参考文献
・「接着の科学」竹本喜一 三刀基郷/著 講談社 1997年
・「立体大全 素材+道具+テクニック」デザインの現場編集部/編 美術出版社 1996年
・「NOMOKEN 野本憲一モデリング研究所」野本憲一/著 ホビージャパン 2003年
・「DIY素材百科」学習研究社 2004年

参考ウェブサイト
コニシ株式会社ホームページ

監修
田中克明 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2008年10月23日作成