絵絹・絹枠サイズ えぎぬ・きぬわくさいず

Eginu (Silk Canvas) and Kinuwaku (Canvas Frame) Sizes

分類

日本画の支持体には、和紙や板等の他にも、絵絹という糸密度が均斉で緻密に織られた絹の布があり、主に軸装などに使用されます。そして、描きやすいように絹面を固定させるために用いる木製の枠を絹枠といいます。

絵絹は、絹の厚さ(縦糸の種類)により異なります。二丁樋(にちょうひ)、二丁樋重目、三丁樋などがあり、数字が大きいほど厚みが増します。長さは一疋(ひき)=約23m、二丁樋、二丁樋重目の幅は一尺(約30cm)から三尺(約90cm)まで数種類あります。また、三丁樋は、一尺三寸(約40cm)から六尺(約180cm)まで数種類があり、特注で約2m幅のものもあります。
絹枠の寸法は、描画面としての枠の内寸と画面ヨコになる幅サイズが重要になります。種類としては、尺三、尺五、尺八、二尺などがあり、横物と縦物(長物)と呼ばれる枠の型があります。横物は短辺と長辺の長さに大きな差がない型で、長物は短辺と長辺の長さの差が大きい型をいいます。また、最近では絵画標準寸法規格であるF6、F8、F10というサイズもあります。
絵絹を絹枠に張る際の注意として、描画面は絹枠の内寸までの範囲になるため、絵絹は内寸より4~6cm程大きいサイズで裁断して使用します。また、絵絹の耳がヨコになるように張ります。

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関連科目

参考文献
・「日本画 表現と技法」武蔵野美術大学出版局

監修
重政啓治 通信教育課程油絵学科教授

作成日・改訂
2007年06月14日作成