断面図 だんめんず

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分類

断面図とは、目に見えない部分を図面上で表すための補助となる図です。立体の、目に見えない部分は、かくれ線(破線によって表す)による図示もありますが、かくれ線を多用すると図面が複雑で読みづらくなってしまうことがあるので、断面図を使用します。断面図を用いることによって、見えない部分の形状が表現されます。見えない部分は、外形線(太い実線)によって表わされます。断面図の種類には、全断面図や片側断面図のほか、階段断面図、回転断面図、破砕断面図、部分断面図があります。例えば、外形が比較的単純な物であれば全断面図、複雑なものであれば片側断面図で表す、というように、図示したい物の形状によってどのような断面図が適切か、考えることが必要となります。

断面図を描く際は、かくれ線は省略し、断面部分には、断面であることを示すためにハッチング(斜線)を施します。ハッチングは、原則として主要な外形線に対して45°の右あがりの、細い実線で表すことになっています。なお、物によっては、断面図示をしないほうがよい物もあります。例えば、JIS機械製図では、軸・ピン・キー・ボルト・ナット・座金・小ねじ・止めねじ・リベット・リブ・車のアーム・歯車の歯などは、原則として長手方向には切断しないほうが、理解がしやすいとされています。

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参考文献
・「ドローイング・モデリング」横溝健志 小石新八/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「図学・製図」堤浪夫/著 武蔵野美術大学出版局 1998年
・「新訂三版 建築製図」日本建築家協会/編 2006年
・「絵とき 機械図面のよみ方・かき方」小町弘/著 オーム社 2007年

監修
小石新八 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2009年06月20日作成