筆洗(日本画・水彩画用) ひっせん(にほんが・すいさいが)

Brush Cleaner (Japanese Painting/Watercolor Painting)

筆洗(ひっせん)は、絵具で汚れた筆や刷毛を洗うための器で、日本画、水彩画、アクリル画等の水溶性絵具で用います。

制作する状況により、容量、携帯しやすさ等、用途別に様々な種類の筆洗があります。
室内で制作する場合は、家庭用バケツを用いるとたっぷり水が入り、幅広い刷毛も洗いやすいです。机上に筆洗を置く場合は、仕切りがあり2、3の槽に分かれている筆洗が一般的です。プラスチック製の他、日本画用として白い陶磁製のものがあります。どちらも用途にさほど違いはありません。仕切りがあるものは、暖色と寒色、汚れた水ときれいな水等、槽によって使い分けることができます。
屋外でスケッチする場合には、ビニール製で折りたためるもの、プラスチック製の組み立て式のもの、ジャバラ式の伸縮するもの等、かさばらず携帯しやすい筆洗があります。また、水を汲めない所では、蓋付きの広口の瓶などに水を入れて持っていく等して工夫します。このように画材として市販されている筆洗に限らず、水が入れられるものなら代用できます。
大切なことは、用いる絵具を濁らせないように、なるべくきれいな水を用いることです。そのためには、筆洗の水が汚れたら入れ替えるようにしましょう。

筆洗は一般的な画材店で購入できます。

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参考文献
「初級技法講座 水彩画-用具と描き方」 武田信吾/著 美術出版社 1995年
「アートスクールシリーズ アクリル 用具と基礎知識」美術出版社 1994年
「すぐ役立つ美術レッスン 水彩画?構図の決め方から見方まで」六耀社 1999年 
 

監修
重政啓治 通信教育課程油絵学科教授

作成日・改訂
2008年12月18日作成

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  • プラスチック製筆洗プラスチック製筆洗
  • 家庭用バケツ(左)、陶磁製筆洗家庭用バケツ(左)、陶磁製筆洗
  • 携帯用筆洗(左から)蛇腹式筆洗、ビニール製筆洗、組立式筆洗(左から)蛇腹式筆洗、ビニール製筆洗、組立式筆洗

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