正投影図法 せいとうえいずほう
Orthographic Projection
分類
投影法には、大きく分けて、透視投影と、平行投影があります。投影法とは三次元の物体を二次元上で表現するための規則のことで、正投影図法は、平行投影の考え方の一つです。複面投影(2つ以上の投影面によって表現される)であることが特徴で、正面図・平面図・右側面図・左側面図・背面図・下面図の6つの投影面によって表されます。正投影図法を用いて製図をするのは、いくつもの投影面を必要とするため不便なようですが、物の形、つまり高さ・幅・奥行きを正確に表すことができるという長所があります。そのため、工業製品などの図面は、一般的に正投影図法を用いて描かれています。ただし、実際の図面では、物の形を判断できる最小限の投影面があればよいので、多くの場合は正面図・平面図・右(もしくは左)側面図の3面図によって表されます。正投影図を描き表す方法には、第三角法と第一角法がありますが、JIS(日本工業規格)によって、工業用図面は一般的には第三角法によって表すことが決められています。
関連科目
参考文献
・「ドローイング・モデリング」横溝健志 小石新八/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「図学・製図」堤浪夫/著 武蔵野美術大学出版局 1998年
・「新訂三版 建築製図」日本建築家協会/編 2006年
・「絵とき 機械図面のよみ方・かき方」小町弘/著 オーム社 2007年
監修
小石新八 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授
作成日・改訂
2009年06月27日作成