芯研器 しんけんき

Lead Sharpener

芯研器とは、芯ホルダーを使用する際に、芯先の形を整えるための道具です。(鉛筆の芯先にも併用できるタイプもあります。)一般的には、ヤスリ状のもので芯先を研磨する芯研器が多く見られます。

ヤスリを使用した芯研器で代表的なものとして、小さい箱の中に板ヤスリが付いており、そのヤスリで自分の必要とする形状に芯先を研磨するタイプがあります。板ヤスリ式の芯研器を使う際には、片手で机などに芯研器を固定すると安定して研ぎやすいでしょう。削った後は付属しているスポンジで研ぎカスを拭き取ります。この板ヤスリ式の利点は、円錐型、平型など自分の好きな形状に芯先を整えることができる点です。また芯の太さを選びません。もう一つのタイプとして、バケツのような形をした芯研器もよく見られますが、こちらも内部にヤスリが組み込まれており、そのヤスリで芯先を削る構造になっています。このバケツ型のものは円錐形に芯を尖らせたい場合に、素早く削ることができます。製品によっては、芯の先端の尖(とが)り具合を選べるものがあります。製図では、実線・破線・鎖線を使い分ける必要があるのと同時に、線の太さにも意味があり、例えば寸法線は細い実線、外形線は太い実線で表されます。そのため、芯の尖り具合は大事な要素の一つとなります。このバケツ型の芯研器も、手に持って使用するよりも固定したほうが削りやすいでしょう。

ヤスリ状のもので研磨する芯研器以外では、刃を使用したタイプがあります。これは携帯式鉛筆削り器に使用方法がよく似ています。芯先を穴に入れて、芯ホルダー本体を回して使用します。大きさは1~2cmほどの小さいものもあります。芯研器には、対応する芯の太さが決まっているものがあるので、購入する前に、自分の使用している芯ホルダーの芯の太さを確認しておきましょう。また、いずれの芯研器も、使用後は研ぎカスを掃除しておきましょう。芯研器は大型文具店、画材店などで入手できます。

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参考文献
・「ドローイング・モデリング」横溝健志 小石新八/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「だれにでもわかる製図用具の正しい使い方」工藤竹美/著 工業調査会 1980年
・「デザイン 材料と表現」美術手帖増刊号編集部/編 美術出版社 1997年
・「究極の文房具カタログ マストアイテム編」高畑正幸/著 ロコモーションパブリッシング 2006年

監修
小石新八 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2009年01月29日作成