絵皿 えざら
Ezara
絵皿(えざら)は、絵具を溶く際に用いるパレットのような役割をする皿です。日本画絵具や木版画、水彩絵具、ポスターカラー等の水性系絵具全般で広く用います。
絵皿は、絵具の色を確認しやすい白色で、陶磁製とプラスチック製のものがあります。
陶磁製のものは耐久性と安定感があり、プラスチック製のものは軽量で割れにくいことが特性です。日本画では絵皿を電熱器であたためたり焼きつけをするために陶磁製のものを使います。
通常、絵皿といえば円形の平皿(ひらざら)を指し、「溶(と)き皿」「丸皿」等の名称で販売している画材店もあります。直径5cmから20cm程度まで大小様々なサイズがあり、溶く絵具の量、または筆や刷毛の大きさに合わせて使い分けます。平皿は1皿につき1色を溶くので、制作では色数分の枚数の絵皿が必要です。平皿の他には、菊皿や梅皿があります。菊や梅の花の形に似せ複数箇所に仕切られた菊皿や梅皿は、多数の色を少量溶く、混色する際に便利です。
取り扱いの注意として、使用後は水でよく洗いましょう。汚れが落ちにくい場合は、スポンジを使用したり、熱湯に浸け置きしてから洗います。また、日本画制作後、使い切れなかった平皿に入っている岩絵具は、「膠抜き(にかわぬき)」という作業をして保管します。膠抜きは、お湯を皿にそそぎ絵具に付着した膠を抜く作業です。数回くり返し乾燥させます。
絵皿は一般的な画材店で購入できます。