全紙サイズ ぜんしさいず
Full-sheet Size
分類
全紙サイズとは、様々な用紙規格における最大サイズを指します。国内の主な紙のサイズには、コピー紙や書籍など一般的に共有や流通がしやすいようにJIS(日本工業規格)やISO(国際標準化機構)などの規格に合わせた洋紙サイズと、日本古来より使用され独自に発展してきた規格を持つ和紙サイズが存在します。
まず洋紙については、原紙寸法と加工仕上げ寸法の2種類の規格があります。原紙寸法とは、規格に合わせたサイズに裁断される前の紙の大きさで、A列本判、B列本判、四六判、菊判 、ハトロン判 等があります。次に加工仕上げ寸法ですが、これは紙を裁断や加工する上での基準として定められた規格サイズで、A列、B列についてのみに定められています。そのため、洋紙における全紙サイズは、基本的には原紙寸法が全紙サイズとなりますが、A列、B列については加工仕上げ寸法の最大サイズであるA0判、B0判が全紙サイズとなります。
和紙の全紙サイズは、紙を漉く時に用いる漉簀(すきず)の大きさにより決まります。しかし、漉簀の大きさは各地域や紙の性質により独自のサイズで作られているため、洋紙のようにはっきりと定まった規格はありません。そのため、漉かれた紙に「切(せつ)」「裁(さい)」といった分量単位で裁断が行われていなければ、基本的にはどの和紙も全紙サイズとなります。
関連科目
参考文献
・「上手につきあう印刷用紙」 野村忠義著 日本印刷新聞社
・「洋紙と用紙」 光陽出版社
参考ウェブサイト
・「2002-2006年 造形ファイル」 武蔵野美術大学
監修
田中克明 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授
作成日・改訂
2007年06月14日作成