レタリング れたりんぐ

Lettering

レタリングは文字を書くことを意味し、文字の姿の効果を意識して洗練させていった書道やカリグラフィなどの伝統的な書き文字から、明朝体やゴシック体など印刷用の書体設計を指すタイプフェイスデザイン、商品名など特定の文字の組み合わせを効果的にデザインするロゴタイプなどをいいます。書道やカリグラフィをハンドレタリングとよぶこともありますが、その意味ではペンキ等で描く看板などの明朝体やゴシック体もハンドレタリングといえます。

かつては、特定の看板やイベント会場での表示などの複製を必要としない媒体に、筆を駆使して素早く仕上げる技術やスーパーマーケットの値段表、タイポグラフィの基礎学習として明朝体やゴシック体の優れた活字書体を書き写すことをいいました。最近はデジタル文字をプリンタで出力する方法が普及して、レタリングは、印刷を前提としたロゴタイプや、タイプフェイスのデザインに特化した概念となりつつあります。

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参考文献
・「レタリング・タイポグラフィー」後藤吉郎 小宮山博史 山口信博/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「改訂 基本レタリング」真覚静子/著 鳳山社 1990年
・「レタリング 技法の基本」菅沼完/著 美術出版社 1996年
・「欧文書体 その背景と使い方」小林章/著 美術出版社 2005年
・「日本のタイポグラフィック・デザイン 1925-95」松岡正剛 田中一光 浅葉克己/監修1999年

監修
横溝健志 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2009年02月24日作成