リトグラフ用のプリントインクは、リトグラフでの印刷の際に使用される顔料と亜麻仁油を原料としたインクです。

プリントインクにはオフセット用の樹脂を原料とした速乾性のインクもありますが、これは単独ではリトグラフに使用しないほうが良いでしょう。しかし発色の良いインクもあるため、亜麻仁油タイプのインクに少量を混ぜて使うことはあります。
プリントインクの硬さを調節する際には、ワニス（亜麻仁油）を混合し、調節します。また、夏期に気温が上がり、インクの粘度が柔らかくなってしまった場合には、少量の炭酸マグネシウムや号外ワニスをインクに加えることで粘度を硬く引き締めることも可能です。インクの透明度を調節する場合は、透明メディウムを混ぜて調色します。このメディウムは、多量に使用すると変色や退色の原因になります。

プリントインクを使用する時には、練り盤の上でインクをよく練り、固まったインクやゴミが混ざっている場合はそれらを取り除いた後、ゴムロ－ラーにインクを均一に巻きつけ、版にインクを盛ります。
また印刷後の乾燥を促進させるために、インクドライヤーを混ぜる場合がありますが、混合量を間違えると、インクの割れや変色・退色などの原因となるので注意しなければなりません。
インクは版画材料を取り扱っている画材店などで購入することができます。