カッター かったー

Cutters

カッターは、主に紙・布・軟質ビニルなどの薄手の素材を、刃を押し当てることにより切断する道具(刃物)です。また、鉛筆などを削る道具としても用いられます。ナイフや小刀と違って切れ味が悪くなった場合は、刃先を折ることで切れ味を保て、刃の交換も容易なのが特徴です。ちなみに、この刃を折る方式のカッターを開発したのは日本のメーカーであるOLFA社です。

カッターを安全に使うには、刃を1折り刃分押し出し(刃の出し過ぎに注意)、鉛筆を握るような持ち方でカッターの角度を30~40度位に傾けて手前方向に引いて切ります。作業は体の正面中央の見下ろした位置で行い、切る方向に対象(紙など)を動かしつつカッターも向きを合わせて動かして切り進めます。直線に切る場合は、定規などを当てて切ると真っ直ぐに切れます。厚いものや発泡スチロールは、力を入れて一度で切らず、何度か切断部をなぞって切りましょう。さらに、段ボール箱などは、カッターを突き立てた後、刃をノコギリのように押し引きして少しずつ切り進めます。

カッターは切断素材や目的により、様々な形状や替刃の種類があります。もっとも一般的なカッターは、主に紙などの薄手のものを切ることに適した、刃の幅9mmで12枚の替刃が連なる小型刃用カッターと、ダンボールなどの厚いものに用いる刃の幅18mmで替刃が7枚連なる大型刃用カッターです。また、同様のホルダー(持ち手部分)を利用した替刃で、アクリル板の切断に用いるカギ型をした刃もあります。この他に、精密な切り抜き作業に適したペン型のホルダー形状をし、一般的な小型刃よりも鋭い刃先を持つデザインナイフと呼ばれるカッター、布のような薄く柔らかなものを円盤状の刃を回転させて切るロータリーカッター、紙を円形に切るためのサークルカッターなどがあります。

注意事項として、作業時に机などがキズ付かないようにカッターマットなどの下敷きをしましょう。また、折った刃は危険なので、折り刃専用のケースに入れるなどして適切に処分しましょう。カッターを人に手渡す場合は、刃をホルダー内に引込んだ後、カッターの後ろを相手に向けて渡しましょう。
カッターは事務用品店や文房具店等で購入できます。

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参考文献
・「図画工作・美術科 重要用語300の基礎知識」若元 澄男/編著 明治図書 2000年
・「究極の文房具カタログ」高畑正幸/著 ロコモーションパブリッシング 2006年
・「図画工作・美術用法事典」相田盛二/著 日本文教出版株式会社 1996年
・「道具大全」美術出版社編集部/編 美術出版社 1997年
・「野本憲一モデリング研究所」野本憲一/著 ホビージャパン 2003年
・「世界の一流道具大図鑑」東京書籍出版編集部/編 東京書籍 2001年
監修
田中克明 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2007年10月12日作成