エッチ液 えっちえき

Etchant

エッチ液はリトグラフで印刷をする際、描画部分の線の太りを防ぎ、インクの汚れを防止し、版面の保水効果を高めるために使用する酸性の混合液です。

エッチ液は湿し水に適量(分量はメーカーにより異なります)を加えて使用します。この時に湿し水はph6~ph4ぐらいの酸濃度が最適とされています。市販のエッチ液には数多くの種類がありそれぞれに酸の強度が違うため、使用する際には注意書きをよく読み試してから使用すると良いでしょう。過度に酸性が強いと、紙に酸が移ってしまったり、描画部分の細い線などが消えてしまうことがあるので注意した方が良いでしょう。

エッチ液はリン酸をベースにしているものが多く、水にリン酸、氷酢酸を適量加えることで作ることも可能です。またエッチ液をアラビアゴム溶液に加え、製版液として使用することもできます。
エッチ液は版画材料を扱っている専門店で買うことができます。

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参考文献
・「版画」武蔵野美術大学版画研究室/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「版画の技法と表現 改訂版」町田市立国際版画美術館 2003年
・「版画事典」室伏哲郎/著 東京書籍 1985年

参考ウェブサイト
「2002-2006年 造形ファイル」 武蔵野美術大学

監修
永井研治 通信教育課程油絵学科教授

作成日・改訂
2007年09月10日作成