イラストレーションボード いらすとれーしょんぼーど
Illustration Boards
イラストレーションボード(イラストボード)は、水彩紙やカラーペーパーなど様々な用途に適した用紙の裏に厚紙(板紙)を貼り合わせたもので、イラストを描いたりレンダリングをする際の支持体の他、プレゼンテーション用の台紙や額装用のマットとしても使用されます。また、厚みの薄いボードは切り抜き加工も容易なため、建築模型や立体モデル制作の材料としても利用されています。
イラストレーションボードに用いられている主な用紙の種類としては、ドローイングをはじめ多目的に利用できる「ケント紙」各種や「画用紙」「クレセントボード」、水彩などに適した「ワトソン紙」「マーメイド」「アルシュ水彩紙」「モンバルキャンソン」、カラーペーパーの「ミューズコットン」「タント紙」「キャンソン ミ・タント」「ベルクール紙」、油彩が描ける「キャンバスペーパー」、モデル制作やレイアウト等に便利な「方眼紙」やパステルに適した用紙などがあります。その他にも、ボードの両面が用紙になっているものや、裏表で色の異なる用紙のものなど、その種類は大変豊富です。
用紙に貼り合わさっている厚紙の厚さは1mm程度から3mmくらいまで数種類あり、シートの状態よりもしっかりとした強度と堅固性があるので画板がなくてもそのまま描くことができ、また、水分の多い描画材を使用しても水張りをした時と同様に、皺(しわ)や凹凸ができにくくなっています。さらに、展示やプレゼンテーション等で写真や資料などの媒体を貼り込む台紙とした場合、ボードにより媒体を支える補強的効果とともに、ボード自体の紙色や質感の効果により見栄えや仕上がりが良くなるなどの利点もあります。サイズは、基本的にはA判やB判といった用紙サイズで、A1~4、B1~4などがあります。
イラストレーションボードは、画材店などで購入することができます。
参考文献
・「デザイン 材料と表現」美術手帖増刊号編集部編/編 美術出版社 1982年
参考ウェブサイト
・株式会社ミューズ
・株式会社オリオン
・株式会社Too(クレセントボード)
監修
田中克明 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授
作成日・改訂
2008年06月06日作成