本画 ほんが

Honga

本画(ほんが)は、下図に対して完成作品と区別する言葉として、和紙などの支持体に日本画絵具で描かれたものをいいます。 日本画の制作手順では、一つの作品を仕上げるために様々な工程があり、写生(デッサン)、小下図、大下図、本画が挙げられます。写生、小下図、大下図は、最終的に思い描く作品を作り上げていく準備段階のものであり、それ自体は完成を目指したものではありません。それに対し、本画は最終的に描き手のイメージが成されたものです。通常、完成した作品のみを扱う場合に本画ということは少なく、作品のタイトルのみで表記されます。油彩画などの完成作品を指す「タブロー(tableau:仏)」と同義語です

テキストを全て表示

関連科目

参考文献
・「日本画 表現と技法」武蔵野美術大学日本画学科研究室/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「和英対照 日本美術用語辞典(普及版)」東京美術 1998年
・「図版 日本画用語事典」東京藝術大学大学院文化財保存学日本画研究室/編 東京美術 2007年

監修
重政啓治 通信教育課程油絵学科教授

作成日・改訂
2008年01月30日作成