方眼紙 ほうがんし

Graph Paper

方眼紙は、水平、垂直方向に等間隔に平行に引かれた線によってできる、マス目が印刷されている用紙です。その種類は一般的に1mm方眼(マス目の一辺が1mm)や5mm方眼のほか、10mmごとに罫線が強調されたものがあります。罫線の色は、鉛筆やインクなどの色より目立たないような薄いグレーや、コピーした際に写りにくい淡青色などがあります。なお、方眼紙と同様な使い方ができる、「セクションパッド」「プロジェクトペーパー」と呼ばれるものがあります。

使用目的は主に、製図やデザイン、レタリングなどで、設計や構想、アイデア展開などをしていく過程でいろいろな使い方ができます。例えば、方眼紙の上に機械部品などを置いて形をなぞったり、同様に方眼トレーシングペーパーを使って拓を採ったり、というように、おおまかに形の見当をつけることができます。また、方眼トレーシングペーパーであれば、用紙どうしを重ね合わせて、アイデアの検討を行う際も、罫線で位置合わせが簡単にできるので、使いやすいといえます。ただし、これらの作業は、アイデア展開をスムーズに行うことが目的ですから、方眼紙の罫線を使って寸法を合わせたり測ったりする際は、あくまで目安程度とします。正式な図面として使用する場合は、指示寸法に従うことが必要です。

この他、方眼紙には、厚紙でできたものがあり、そのまま工作用紙として使えるほか、立体モデルの制作や、和洋裁の型紙として使用することもできます。また建築用方眼紙は、尺貫法に基づいた、9.1mm角のマス目(3尺=910mm)が印刷されており、家具のレイアウトや建物のプランニングがしやすいよう工夫されています。方眼紙は、画材店や文房具店などで購入することができます。

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参考文献
・「ドローイング・モデリング」横溝健志 小石新八/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「絵とき 機械図面のよみ方・かき方」小町弘/著 オーム社 1991年
・「デザイン 材料と表現」美術手帖増刊号編集部編/編 美術出版社 1982年

監修
田中克明 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2008年09月19日作成

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  • 方眼紙(拡大写真)1mm方眼紙1mm方眼紙
  • 建築用間取図建築用間取図
  • プロジェクトペーパー 5mm方眼プロジェクトペーパー 5mm方眼

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