マスキングテープ ますきんぐてーぷ
Masking Tape
マスキングテープは、おもに絵画の着彩や塗装、エアーブラシを使用する時などのマスキング(塗料を塗りたくない部分の保護や、塗り分け)に用いるテープです。美術やデザイン作業でよく使用されているマスキングテープでは、素材が紙製のものが多く、テープ幅はおおむね3mmから30mm程度のものが多く見られます。マスキング用途以外では、ドラフティングテープのように、デザインやレイアウト時の仮止めにも使うことができます。この場合は、用紙を傷めてしまわないよう、紙製で粘着力の弱いテープを用いると良いでしょう。
テープを貼る時は、テープの下に塗料が入り込まないようしっかり押さえながら貼っていきます。(事前に、テープをはがす時に紙面を傷つけることがないか確認しておくと良いでしょう。)塗料を塗る時は、塗り残しのないよう、テープの端に少しかぶるように塗っていきます。塗料が乾燥しテープをはがす時は、塗った部分の塗料も一緒にはがしてしまわないよう注意が必要です。使用後は、乾燥した場所で保管しましょう。
マスキングテープは、テープ状のもの以外にも、紙製やフィルム製でシート状になっているもの(マスキングシート)を使うこともできます。マスキングシートは、シートを任意の形に切り抜いたり、切り出したりして使います。紙製であれば直接シートに書き込みをすることもできますし、フィルム製は透明もしくは半透明なので下地が見え、高い精度の切抜きがしやすくなります。マスキングシートの商品には、あらかじめ1mm幅や2mm幅の切れ込みが入っていて、細かい作業に使いやすいものもあります。
マスキングテープは、もともと、自動車の車体の塗りわけ作業をしやすくするために貼ってはがしやすいテープとして開発されたもので、柔軟で表面に皺(しわ)を持つクレープ紙を基材にして作られました。現在マスキングテープの種類は、他にも、建築現場や自動車塗装に使用する工業用のものや、凹凸面のある場所になじむものなど、専門性や特殊性を持った様々なものがあり、素材や特徴も異なります。マスキングテープやマスキングシートは、主に画材店やホームセンターで購入できます。