ノギス のぎす

Vernier Caliper

ノギスは、普通の定規では測りづらい、ねじやボルトの外径やパイプなどの内径、プラスチック板などの厚さなどを測るのに適した測定器具で、段差や、溝や穴の深さを測ることもできます。本尺目盛と、バーニヤ(副尺)目盛の数値を合わせたものが測定値となります。外径、内径、深さなどのすべての測定値がバーニヤ部分に表れます。このバーニヤ目盛はノギスの大きな特徴と言え、19mmを20等分したもので、0.05mmの単位まで測定が可能となります。(この他の目盛のタイプもあります。)

ノギスを使う時は、外径や厚さを測る場合は、測定したい対象物を外側用ジョウではさみます。内径を測る際は、内側用ジョウを測定対象物の中に差し込んでから、ジョウを広げて測ります。段差を測る場合は、ノギスの裏側を使い、本尺に付いているジョウと、スライダーに付いているくちばしの段差を、対象物の段差と互い違いにぴったりと噛み合うようにします。また、深さは、本尺の末端を穴の縁に当て、ノギス後尾に付いている深度計測用のデプスバーを底まで伸ばして計測します。

ノギスは、ポルトガルの数学者ノニウスによって原案が発明され、日本ではノニウスという語がなまってノギスとなったと言われています。また、現在のタイプのノギスを作り出したのは、フランスの数学者ヴェルニエ(バーニヤの語源)とされており、ノギスは英語ではVernier Scale(バーニヤスケール)と呼ばれます。近年はデジタルで数値を表示できる、デジタルノギスもあります。ノギスはホームセンターや工具店で入手できます。

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参考文献
・「ドローイング・モデリング」横溝健史 小石新八/編 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「道具の徹底使用術」荒井章/著 山海堂 2000年
・「新版 DIY道具事典」ドゥーパ!編集部/編 学習研究社 2005年
・「ものづくり 道具の使い方事典」峰尾幸仁/監修 岩崎書店 2002年

監修
小石新八 通信教育課程工芸工業デザイン学科教授

作成日・改訂
2009年05月06日作成

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  • ノギスの部分名称ノギスの部分名称
  • 使い方の一例外径を測る外径を測る
  • 内径を測る内径を測る
  • 目盛の読み方

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