キャンソン ミ・タント きゃんそん み・たんと
Canson Mi-Teintes
キャンソン ミ・タントは、フランスの製紙会社であるキャンソン社が製造している、カラーバリエーションが豊富な紙です。主にパステル画や水彩画、製図やデザイン、建築パース、ペーパークラフトの材料などとして様々な分野で利用されています。
ミ・タントは、木材パルプとコットン(60%)を原料とした中性紙で、カラーのものは染料や顔料によって着色されています。(ただし、ブラックのみ中性紙ではありません)
紙の表面には蜂の巣状の凹凸加工が施されていて、水分にも強く紙質は丈夫です。そのため水彩絵具やパステルをはじめ、コンテ、ペンインク、マーカーといった様々な描画材に適し、さらにインクジェットプリンタによる印刷も可能です。厚さは坪量(1平方メートルあたりの紙一枚の重量)で160gと適度な厚みがあり、サイズとカラーバリエーションは、A4サイズが32色、半切判(550×750mm)やポストカードサイズが50色、12×12inches のものが25色、G/E判が5色と大変豊富です。また、描画用としてよく用いられる白色のものはスケッチブックやパッド、イラストボード、ロール状(1520mm×10m)のものなどがあります。
紙の裏表は、基本的には紙の肌理がハッキリしている方が表側ですが、ウォーターマーク(透かし)の文字の向きでも確認できます。(「MI-TEINTES CANSON」が正しく読める向きが表側になります。)
キャンソン ミ・タントは、画材店などで購入できます。
※描画例(写真)は、用紙の特性や表現の可能性を示すためのテストサンプルであり、特定の描画材の使用を薦めているものではありません。(一般的には適していないとされる描画材もあえて使用しています。)
関連科目
参考文献
・「画材の博物誌」森田恒之/著 中央公論美術出版 1994年
・「水彩画 用具と描き方」武田信吾/著 美術出版社 1995年
・「デザイン 材料と表現」美術手帖増刊号編集部編/編 美術出版社 1982年
・「ドローイング」近藤達雄/著 美術出版社 2000年
参考ウェブサイト
・「2002-2006年 造形ファイル」 武蔵野美術大学
・キャンソン社
・マルマン株式会社
・株式会社ミューズ
監修
堀内貞明 通信教育課程油絵学科教授
作成日・改訂
2008年04月18日作成