WAVE わぶ/うぇーぶ

WAVE

アナログ状態の音をデジタルデータにするには、標本化と量子化というアナログ-デジタル(A-D)変換の過程を経る必要があります。そのように音をデジタル化する方式を、PCM(Pulse Code Modulation)方式といいます。

WAVEは、PCM方式の音声データの代表的なファイルフォーマットです。拡張子は.wavです。
コンピュータによる音の録音や編集の際、非圧縮のファイルフォーマットとして利用されます。

十分なサンプリングレートと量子化ビット数であれば、原音と区別ができないような音質でデジタル化できます。また適切な編集とCDへの記録で音楽CD(CD-DA)を作成することもできます。
高品質な非圧縮のデータはサイズが比較的大きくなります。例えば音楽CDの音質であるサンプリングレート44100Hz、量子化ビット数16bitのWAVEの場合、1秒間のデータサイズは44100×16ビットで約86KB(キロバイト)です。ステレオであれば、1秒間で2倍の約172KB、1時間で約605MB(メガバイト)になります(650MBのCDに一時間以上の音声データが記録できる換算ですが、音楽CDの場合はその方法により収録時間が多少長くなります)。対して音の圧縮データフォーマットとして代表的なMP3では、データサイズが約1/10程度になります。携帯MP3プレーヤなどの普及は圧縮技術が可能にしたといえるでしょう。

デジタル画像(ビットマップデータ)は、非圧縮のファイルフォーマットで編集を行い、利用時にデータサイズを小さくした方が良い場合には圧縮のファイルフォーマットに変換します。同様に音の編集も非圧縮のファイルフォーマットであるWAVEで行い、圧縮のファイルフォーマットを利用すると考えると良いでしょう。

デジタル録音機器(ボイスレコーダーやリニアPCMレコーダーなど)は、WAVEで録音できるか(MP3でしか録音できないか)、録音時のサンプリングレートと量子化ビット数はどの程度かが評価項目の一つとなります。

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参考文献
・「教養のコンピュータサイエンス―情報科学入門― 第2版」岡部洋一・坂内正夫・小舘香椎子/監 小舘香椎子・上川井良太郎・中村克彦/著 丸善 2001年
・「マルチメディア」佐藤淳一/著 武蔵野美術大学出版局 2002年
・「図解入門 よくわかる最新ファイル形式と文字コードの基本と仕組み」若林宏/著 秀和システム 2003年
・「サウンドファイル徹底研究」 御池鮎樹/著 工学社 2002年

監修
井上智史 通信教育課程デザイン情報学科非常勤講師

作成日・改訂
2009年02月16日作成

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  • 音声ファイル編集ソフトの例(上は「SoundEngine」、下は「Audacity」)。録音・編集時には非圧縮のWAVEフォーマットを利用するのが一般的である。音声ファイル編集ソフトの例(上は「SoundEngine」、下は「Audacity」)。録音・編集時には非圧縮のWAVEフォーマットを利用するのが一般的である。

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