dpi でぃーぴーあい

dpi

dpiはdots per inchの略で、スキャナなどの入力デバイスや、モニタ、プリンタなどの出力デバイスの解像度を表すのに用いられる単位です。また画像解像度の単位ppi(pixels per inch)と同じ意味で用いられる場合もあります。

スキャナを用いてアナログ画像をデジタル画像(ビットマップデータ)にする際、デジタル化の精細度を決める必要があります。その精細度を決める値を入力解像度といいdpiという単位で示されます。画像解像度と同様に1インチあたりのピクセル数で示されますが、入力解像度はdpi、画像解像度はppiという単位で示されることが多いです。入力解像度によってビットマップデータの画像解像度が決まりますので、その場合のdpiとppiは同じ意味です。入力解像度の設定は、アナログ情報をデジタル情報にする標本化というプロセスにおいてその精度を決めることになります。スキャン時の入力解像度と読み取り倍率によって、デジタル画像の総ピクセル数が決まりますので、使用時に必要な画像サイズ(総ピクセル数)を念頭においてスキャンする必要があります。

また出力デバイスの精細度を示す場合にもdpiという単位が用いられます。
「2400dpiのプリンタ」とは1インチの中に2400個のドットを描画できるプリンタという意味です。dpiの値が高いプリンタの方が原則的に高精細な出力が可能です。ただし方式が異なるプリンタ(インクジェットプリンタとレーザプリンタなど)では、用途やデータによって精細度の印象が異なりますので、一概に高解像度の方が綺麗ということはできません。モニタ(ディスプレイ)も格子状に並べられたドットによって描画されています。モニタのサイズ(15インチや17インチなど)に対し、モニタの物理的な画面解像度(ドット数)は決まっていますが、表示の際の画面解像度を変更することも可能です。人によってモニタの画面解像度は異なりますので、Webページを作る際には留意する必要があるでしょう。

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参考文献
・「カラー図解 DTP&印刷スーパーしくみ辞典 2008年度版」ワークスコーポレーション 2008年
・「ディジタルイメージクリエーション デザイン編CG」ディジタルイメージクリエイション編集委員会/監 画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会) 2001年
・「画像処理標準テキストブック」画像処理標準テキストブック編集委員会/監 画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会) 1997年

監修
井上智史 通信教育課程デザイン情報学科非常勤講師

作成日・改訂
2008年12月08日作成

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  • アナログ画像
  • 36dpiでスキャンした画像
  • 72dpiでスキャンした画像アナログ画像が1インチ×1インチだった場合、36dpi、アナログ画像の等倍でスキャンした画像は、36×36ピクセルになる。
72dpi、アナログ画像の等倍でスキャンした画像は、72×72ピクセルになる。アナログ画像が1インチ×1インチだった場合、36dpi、アナログ画像の等倍でスキャンした画像は、36×36ピクセルになる。 72dpi、アナログ画像の等倍でスキャンした画像は、72×72ピクセルになる。
  • 画面解像度の設定例
  • 14.1インチのモニタに800×600ピクセルを表示した場合
  • 14.1インチのモニタに1024×768ピクセルを表示した場合物理的なドット数はモニタごとに決まっている。
OSの設定で表示ドット数の変更が可能。物理的なドット数はモニタごとに決まっている。 OSの設定で表示ドット数の変更が可能。
  • スキャナドライバの入力解像度設定画面の例 (Epsonのスキャナドライバ)入力解像度と出力サイズ(読み取りサイズ)の設定で、スキャンされた後のビットマップデータのピクセル数が決まる。入力解像度と出力サイズ(読み取りサイズ)の設定で、スキャンされた後のビットマップデータのピクセル数が決まる。

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