キャンバスボード きゃんばすぼーど

Canvas Board

キャンバスボードは、キャンバス布(画布)や紙の表面に布目のような凹凸加工を施したものを、ベニヤや厚紙に貼り込んだ油彩画用の支持体です。

油彩画で使用する一般的な支持体は、厚みのあるパネルや、木枠にキャンバス布を張ったものを用いますが、キャンバスボードは、薄くて軽いため携帯性や収納性があり価格も安価なので、油彩画の練習用としてはもちろん、野外の制作にも適しています。また、施してある下地塗料によっては、油絵具のみでなくアクリル絵具でも描ける製品があります。

市販されている主なキャンバスボード(「ボールドキャンバス」とも呼ぶ)は、化学繊維(ビニロン)などの生地にアクリル系樹脂塗料などで下地処理を施したキャンバス布を、板(ベニヤなど)に袋張りしたもので、このような下地塗料を用いたものであれば、アクリル絵具なども使用できます。また、キャンバスの布目に似た凹凸(エンボス加工)を施した紙に下地塗料やコーティングをし、硬質な厚紙の表面に圧着させた「アミアントカルトン」というものもあります。いずれもサイズはF0~F10号(製品によってB判サイズがあります)で、厚さは2~5mm程度と、木枠張りキャンバスよりもはるかに薄く仕立てられています。

キャンバスボードの使用感は木枠張りキャンバスと比べ、表面に弾力がなく硬質なので、筆などの描画材から伝わる感触はむしろ木製パネルに描いている場合に近くなります。特に画面上の絵具をナイフや布で取り除く場合、抵抗力があるのできれいに取り除くことができる反面、取れ過ぎてしまうこともあります。

購入時の注意として、「油彩画用」又は「油彩画・アクリル画兼用」かをラベル等で確認しましょう。「油彩画用」ではアクリル絵具の使用はできません。保管時はボードの反り返りを防ぐため平置きにしましょう。
キャンバスボードは画材店などで購入できます

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参考文献
・「アートテクニック大百科」美術出版社 1996年

参考ウェブサイト
「2002-2006年 造形ファイル」 武蔵野美術大学
日本画材工業株式会社(フナオカキャンバス)
株式会社ミューズ

協力
・ホルベイン工業株式会社

監修
堀内貞明 通信教育課程油絵学科教授

作成日・改訂
2008年05月14日作成

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