アルミ板は、リトグラフの版材として使用される金属性（アルミニウム）の板で、片面に目立て処理等をして版にしたものをアルミ版といいます。

リトグラフの版材には、従来石版石が使用されていましたが、入手の困難さや、重量、経済性、保管場所などの問題から、現在では亜鉛板やアルミ板などの金属性の版（金属版）がよく用いられるようになっています。そのなかでもアルミ板は軽量で扱いやすい、描画面が見やすい、版がつぶれにくい、また、好みの大きさを入手しやすいという特徴があります。

アルミ板は、そのままでは石版石のように多孔質でないため、保水部分を作るために表面を研磨し、細かい砂目を立てる処理を行います。また、研磨後の版面に整面液を塗布することで、硫酸アルミニウム膜を作り、脂肪や酸に対しての感度を大きくしてあります。一般的なアルミ版のほかに、版面に感光乳剤が塗布されているPS版があり、オフセット印刷などに使用されています。

アルミ板は薄く、折れ目や凹凸がつきやすいので丁寧に扱います。また、空気中の湿気やガスによって板が酸化し、油脂を感じなくなるので、整面液を通してから使うようにしましょう。
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